東京バレエ団の樋口祐輝です。
前回までの記事はこちら。
今回は、ギプスが外れて2週目、Day 15〜21の記録です。
この1週間で気づいたこと。
怪我する前は、舞台に立てることも、朝散歩できることも、富士山を見に行けることも、全部「当たり前」でした。
でも、ギプスの中の1週間と、そこから少しずつ動けるようになった2週間を経て、その「当たり前」がいかに尊いか、分かった気がします。
Day 15(5/6):上野で観たかぐや姫と、東京文化会館休館
3週目の最初の日。
朝に少し散歩とエクササイズをして、昼から上野へ。
所属する東京バレエ団の公演「かぐや姫」を観に行きました。
振付は金森穣さん。
舞台ではなく客席から自分の団の公演を観るのは、滅多にない経験です。
普段は仲間と一緒に踊っている彼らの動きを、観客の目線で観る。
今まで気づかなかった部分が、見えてきます。
人間の、光と影、欲だったり考えさせられる。
そんな作品でした。
東京バレエ団のホームグラウンドが、約2年使えなくなる。
今まで色んな経験を積ませてもらった場所での公演機会が、しばらく減ります。
「次に、どういう形でこの舞台に立てるかな」
そんなことを考えながら、かぐや姫を観ていました。
夜は、本格的な筋トレ。
足首は動かせない代わりに、上半身と体幹は怪我前より強くなってきた手応えがありました。
Day 16(5/7):仕事に戻った日、汗をかいた
仕事を再開しました。
2週間ぶりの現場。移動して、人と話して、自分の身体を使って動く。
そして気づいたんです。
最近はエクササイズや筋トレをしていても、汗をかくほどではなかったんです。
でも、仕事をしたら自然と汗が出る。
多分、ずっと体内に溜まっていた何かが、汗と一緒に流れ出ていく感じがありました。
実は、ちょっと顔が荒れていました。
怪我中、ずっと家にいて、ちゃんと身体を動かしていなかったからかもしれません。
汗をかくようになって、これから少しずつ整っていけばいいなと思います。
筋トレは控えめ。
やる時はやる、休む時は休む。回復期にこれが一番大事だと、この1週間で分かりました。
Day 17(5/8):Stage Partnerの初回βテスト、エラー発見
事業の方も、節目を迎えました。
Day 9から開発を始めた「Stage Partner」。
バレエ教室や大人バレエの方が、男性パートナーを探すのに困っているという課題を解決するためのWebサービスです。
この日、初めて男性数名にお願いしてテストしてもらいました。
結果は——エラー発見。
「やってしまった」と一瞬思いましたが、よく考えるとこれはβテストの本来の目的そのもの。
本番リリース後にエラーが出るより、テストで出る方がはるかに良い。
今のうちに見つかって良かったです。
夜は、Stage Partnerのバグ修正。
良いものを作るためにPCとにらめっこ。
エクササイズは軽め、筋トレもホローボディーホールドとパイクプッシュアップだけ。
仕事+アプリ修正で身体への負荷が増えていたので、自主トレは抑えました。
夜ご飯は、とろろご飯、鶏たたき、刺身、牡蠣。
牡蠣は亜鉛が豊富で、肌や免疫力に効く食材です。
Day 16の「顔の肌荒れ」が気になっていたので、ちょうど良かったです。
Day 18(5/9):足裏のトレーニングが、始まった
昼から洗車に行きました。車をピカピカにすると、気持ちまでリセットされます。
帰宅後はStage Partnerのバグ修正。その後、エクササイズと筋トレ。
この日、新しいメニューが加わりました。
これ、バレエ復帰に向けた最重要トレーニングです。
捻挫後の足首は、靭帯の物理的な治癒は進んでも、足裏の感覚が鈍ったままになりやすい。
ターン、ジャンプ、ルルベに戻るためには、足裏の感覚を取り戻すことが必要不可欠。
Day 18から、その準備が始まりました。
夜は、家系ラーメン。
「夜ご飯作るの面倒だな」と思って外食に逃げました😆
完全に普段の生活モードに戻っていますね。。。
その帰り道、公園の鉄棒を見つけて、ちょっと寄り道して懸垂。
普通に見たら不審者みたいに見えそう…
夜の公園で鉄棒で懸垂している30代の男、シュールですね(笑)
Day 19(5/10):可動域が、ちょっと戻ってきた
Stage Partnerのβテスト、本格始動しました。
Day 17に見つけたエラーをDay 18に修正して、Day 19で再テスト。
手伝ってくれた皆さんに感謝です。
色々不具合は出てくるだろうけど、いいものを作り上げていけたらいいな。
肩の力が抜けた、穏やかな気持ちで書いていました。
女性の方にも数名βテストに参加してもらいました。
問題がなければ正式に出していこうかなと思います。
そしてこの日、エクササイズの中でバレエ動作が初めて復活しました。
Day 11の時点では、背屈の可動域が狭くてプリエはまだ無理でした。
それが、Day 19で「変形版」とはいえ実施できるところまで来ました。
エクササイズも本格的にピラティス系のメニューで、コアコントロール重視。
など、全11種。
Day 20(5/11):男旅、富士山、グランピング

男旅、スタート🏕️
僕を含めて7人で山梨へ。

河口湖近くのB&V富士河口湖というグランピング施設に泊まりました。
昼は、ほうとうを食べに。豚のほうとうを頼んだら、ボリュームありすぎてお腹パンパン。
それでも美味しかった。

その後、マス釣り。後輩の何人かは魚が怖くて触れないみたい(笑)

グランピング着いてからは、みんなで料理して、サウナに入って、BBQ。
エクササイズも筋トレも、この日はゼロ。
完全な娯楽日でした。
リハビリのため、事業のため、仕事のため——ずっと目的のための時間を過ごしてきたから、ただ楽しいだけの時間。
Day 21(5/12):富士山を眺めながら、エクササイズ

朝6時30分起床。
朝ごはんを自分で作って、コーヒーを淹れて、富士山を眺めながらエクササイズ。
これ、サイコーに気持ちよかったです。
筋トレも:
大自然の中でやるエクササイズ気分良かった。
その後、サウナでととのって、富士急ハイランドへ。

ジェットコースター乗りまくって、目一杯遊んで、夜はまたBBQ。
そしてこの日——
Day 13から「2〜4」で8日連続安定していたのが、ついに最低値を更新。
富士急のG負荷を受けても、終日活動しても、痛みは下がる方向に動いています。
あっという間の1日でした。明日で休みは終わり。良い休日になりました。
この1週間で気づいたこと
Day 15〜21の1週間で起きた変化。
仕事も再開して、事業も動き出して、リハビリも進んで——3週間前のギプスの中の自分には、想像できなかった景色です。
「動ける」って、こんなに尊い
この1週間で、いくつかの場所に行きました。
3週間前は、家から出るのも一苦労でした。それが今、こうして色んな場所に行けています。
これは、怪我した人にしか分からない感覚かもしれません。
失わないと、その重みが分からない。
けど、一度この感覚を知ったら、これからの毎日が少し違って見えるはずです。
朝、自分の足で歩いて電車に乗れる。
仕事に行って、誰かと話して、汗をかける。
週末、好きな場所へ行って、好きな人と楽しい時間を過ごせる。
——全部、当たり前じゃない。
これからのこと
医師に言われた「最短で6週間」のうち、3週間が経過。
残るリハビリの課題は:
- 腫れの完全消失
- 背屈の可動域回復
- 段階的なバレエ動作復帰(プリエ→ルルベ→ジャンプ)
- 最終的に、バーレッスンへの復帰
完全復帰の日まで、よかったら続きを読んでもらえたら嬉しいです。
そして、もし今、怪我や病気で動けない時間を過ごしている方がいたら。
僕も、まだ完全には戻っていません。
けど、Day 1の自分に「3週間後はこんな景色を見ているよ」と教えてあげたいです。
Day 15〜21 食事記録
修復期の朝食パターンは引き続きキープしながら、生活が完全に戻ったぶん、外食やご褒美ご飯も増えてきた1週間でした。
Day 15(5/6)
Day 16(5/7)
Day 17(5/8)
Day 18(5/9)
Day 19(5/10)
Day 20(5/11)
Day 21(5/12)
Day 15〜21 エクササイズ記録
機能回復期2週目は、メニューが一気に高度化した1週間でした。
倒立腕立て→懸垂→ハンドスタンドシュラグ→グランプリエ復活と、上から下まで段階的にレベルアップ。
Day 15(5/6)
Day 16(5/7)
Day 17(5/8)
Day 18(5/9)
Day 19(5/10)
Day 20(5/11)
Day 21(5/12)
Yuki Higuchi Lab


コメント